気ままな個人練習を/ドラム編

ドラムを叩いてみよう!by犬神明

とりあえずスティック2本持って音楽レンタルスタジオに行ってみよう。
実際にドラムに触れてみようじゃないか。
恐がらなくてもいいさ。
スタジオに行く前に電話で「ドラムの個人練習をしたいのですが~」と連絡すればスタジオの店員さんが丁寧に案内してくれる。
かくいう俺も20歳のころにスタジオ店員のアルバイトをやっていたが、ドラム初心者からの個人練習の問合せは驚くほど多かった。
もちろんそんな初心者ドラマーには優しく対応したものだ。
ドラムの悩みだけでなく恋愛の相談まで乗ってあげたものさ(笑)。

ドラムセット各部名称


左からハイハットシンバル、クラッシュシンバル、スネアドラム、1タム、2タム、フロアタム、ライドシンバル、中央下にバスドラム

まあとりあえずドラム椅子に座ってみよう。
そして右足はキックペダル、左足はハットペダルにセットする。
そしてスネアドラムを思いきり連打してみよう。
次に1タム、次に2タム、最後にフロアタム。
どうだ、すごい音量だろ?
さて今度は右足でキックペダルを踏んづけてバスドラムを叩いてみよう。
次は左足でハットペダルを踏んづけてみよう。
ついでにクラッシュシンバルやライドシンバルやハイハットシンバルも滅茶苦茶に叩いてみよう。
どんなに乱暴に叩いても壊れないから、思いきり叩いてみてくれ。
飽きるまで叩いてみてくれ。

ノーテーション(記譜)

ロックを演奏する上で楽譜は読めなくても何の問題もないのだが、こうやって文章で説明するには楽譜があると便利だ。
特にドラムは「ドレミファソラシド」という音程が無い楽器だ。
なので楽譜にはそれぞれの楽器の位置が書いてあるだけ。
リズムやタイミングは音を聴けばなんとなく分かると思うから、どの楽器を叩くのかが分かればオッケーなんだ。
国や出版社によって微妙に記譜の仕方が異なるが、俺は次のように記すのでよく見ておいてくれよ。

エイトビート

ロックドラマーの仕事の8割はエイトビートを刻むことだ。
つまりエイトビートさえ出来ればバンドに参加できるし、ライブだって出れる。
そんなわけでキミにはまずエイトビートを叩いてもらうよ。
おいおい、そんなに緊張するなよ。これがまた簡単なんだ(笑)。

まず閉じたハイハットシンバルを右手で8回叩く。
ゆっくりでいいから一定のスピードで「1、2、3、4、5、6、7、8、」と叩いて、それをくりかえすんだ。

楽譜1

今度は、その右手を止めずに3と7のときに左手でスネアを叩いてみよう。
3と7のときは両手が同時打ちになる。

楽譜2

手の動きをキープしたまま1と5と6のときに右足でキックペダルを踏んでバスドラムを加えてみよう。これで完成だ!

楽譜3

どんな手段を使っても構わない。
これが1週間以内にできたらキミは見込みがあるぞ!
このエイトビートを何度も繰り返して身体に憶え込ませよう。
他の事を考えながら叩けるくらいになるまで練習してくれ。
そしたら徐々にテンポを上げて、BPM120で叩ければ合格だ!

オカズ

ロックドラマーの仕事の2割はオカズとキメだ。
まずオカズから練習しよう。
オカズっていうのは音楽業界用語で、本当はフィルインといって「アドリブで間を繋ぐ」という意味だ。
よく曲の中でタカタカトコトコってドラムが合いの手を入れる部分があるじゃん?あれがオカズだよ。

まず右手と左手を交互に叩く練習をしよう。
ただ、ひたすら叩いてみてくれ。
なるべく奇麗に速く叩いてくれ。
これが意外と難しい。
右手と左手のスティックの持ち方や腕の振りおろし方が違うと、なかなか奇麗に音の粒がそろわないものだよ。
そこはひとつ冷静になって右手と左手をよく見比べてみてくれ。
自分の身体と向き合うことが上達への近道だ。
さて、その連打をドラムセットにそのまま活かしてみよう。
右手と左手を交互に4打ずつ、スネア→1タム→2タム→フロアタムと叩くんだ。
どうだ、ちょっとセンスは古いが派手なオカズだろ?

楽譜4

こんどは両手で同時に叩くオカズだ。
右手でフロアタム左手でスネアを同時に8回叩く。
だんだん大きく(クレッシェンド)すると雰囲気がでるぞ!これは簡単でいい!

楽譜5

これらのオカズををエイトビートに組み込んでみよう。
4小節ごとにオカズを入れるんだ。
オカズの後はクラッシュシンバルを叩いてエイトビートに戻ってくれ。

楽譜6

イメトレ

実際にドラムを叩いてみて各部の位置関係や叩いた感触が分かっただろう?
この感覚を憶えておけば実際にドラムに触れなくても練習できる。
ひざを叩くもよし、雑誌を並べて叩くもよし、練習用パッドを叩くもよし、奮発してエレキドラムを買っちゃうもよし。
身体で憶えるまで練習してくれ。

達人レベルになると、いつでも脳内にドラムセットがイメージできるので、何も叩かなくても練習できる。
しかし、それは練習と言うのかな? ばばーん!
ちなみに楽屋などで俺が愛用してる練習用パッドは「ヤマハTSO1S」だ。
これは音も小さいし、スティックのリバウンドもいいし、低価格なのでオススメだよ。